ブランディングの力で、 地域と会社に恩返し

ブランディング戦略室 マネージャー T. K 2009年 新卒入社

Profile

新卒でオハヨー乳業に入社。中部支店に営業で初期配属となり、その後、東北支店、東京支店でも営業を経験した後、マーケティング部へ。2022年からは日本カバヤ・オハヨーホールディングスへ転籍し、社長室に配属。現在は、ブランディング戦略室でグループ全体の広報を管轄。社内外に向けた情報発信を通じて、グループの多彩な事業と人の魅力を伝え、共感と信頼を育んでいる。

自分のやりたいことで、人や地域を動かす

ブランディング戦略室の仕事は、グループの「想い」や「強み」を社内外に正しく、そして魅力的に伝え、ファンを増やしていくことです。社内報やメディア、ホームページでの発信、CSR活動の企画運営など、手段はさまざまですが、すべてに共通しているのは「伝える力」が問われる点。何を目的に、どんなメッセージを、誰に、どう伝えるか。考え抜いて発信した情報が反響を生み、グループの信頼やイメージ向上につながっていると実感できたとき、大きなやりがいを感じます。

なかでも私が深く関わっているのが、2017年にスタートしたCSR活動「岡山子ども未来ミュージカル『ハロルド!』」です。地元・岡山の子どもたちと一緒に創り上げるこの取り組みには、国や自治体、地元企業など、多くのパートナーの方々がその意義に共感し、毎年協力をいただいています。

「俳優になりたい」という夢を見つけて演劇の道に進んだ子、不登校だったが「ハロルド!」をきっかけに登校できるようになり、生徒会長を務めるまで成長した子――。子どもたちにとって、この舞台がかけがえのない経験になっていることを、毎年強く実感してきました。

そうした子どもたちの成長を、世界の舞台を経験させることでもっと後押ししたい。この活動を、もっと多くの人に知ってもらいたい。そんな想いから、2025年の大阪・関西万博での公演を新たな目標に掲げました。この実現に向けて、経営会議でCEOや役員とともに何度も協議を重ね、全員が同じ想いとなり、万博公演が承認。その後企画書を万博側に提出し、無事公演が決定しました。 決定後は自治体との交渉、地元企業へのプレゼンテーション、メディアへのアプローチを通して、「ハロルド!」の意義や私自身の想いを伝え続け、応援者を増やしてきました。

そして迎えた公演当日。過去の岡山公演の2倍以上にあたる約3,000人を超える方に来場いただくことができました。ステージの幕が下りたあとには、子どもたちが涙を流しながら抱き合う姿も見られ、私自身も最後ステージでスピーチを行ったときに「本当に多くの支えがあって、この舞台は成り立っているのだな」と胸が熱くなりました。 自分の「やりたい」を言葉にして行動へと変えたことが、共感を生み、人を動かし、地域を動かしていく――。そんな大きな影響力を持つ今の仕事に、日々誇りとやりがいを感じながら取り組んでいます。

社員一人ひとりが誇れる会社に

営業から始まった自分のキャリアは決して順風満帆なことだけではなく、お取引先や上司、先輩に迷惑をかけたこともたくさんあります。それでもこのグループで働き続けてこられたのは、いつもそばに「本気で人の成長を支えてくれる人」「尊敬できる仲間」がいたからです。

今後は、私自身がその恩返しをする番。社員一人ひとりが、「この会社で働けてよかった」と誇りをもって取り組める環境を、ブランディング戦略室という立場からつくっていきたいと考えています。社内には、経営者の想いやビジョンを「伝わる言葉」に変えて丁寧に届ける。社外には、私たちの価値や挑戦を「共感されるストーリー」として発信する。そんな広報のチカラで、グループの信頼とイメージを一層高めていきたい。

その実現に向けて、現在は、他社の広報担当者や異業種の方々との交流を通じて視野を広げながら、私自身の知識と視座を深めている最中です。また、2025年7月からはマネジメントにも挑戦しており、現場に向き合い、人を育て、チームをまとめる力を磨いています。最終的には、このグループが地域や社会から「なくてはならない存在」として、より多くの方々に愛される存在へと成長していくために、自分の力を尽くしていきたいと思います。

Column ミニコラム

モチベーションの源は、子どもたちの存在です。
子どもたちのサッカーの試合を観に行くのが楽しみで、毎週末欠かさずに足を運んでいます。もともとサッカーに詳しくなかった私。プロの試合ではオフェンスばかり見ていましたが、子どもがディフェンスを任されてから見方が変わりました。派手ではないが、縁の下で支えるプレー。守り抜く難しさと面白さ。
「視点を変えれば、新たな発見がある」――子どもから、そんな学びをもらっています。